オーバーヒートは事故につながるエンジン異常
バイクのメインパーツである、エンジン。高回転でエンジンを回すと、オーバーヒートを起こして故障の原因となることがあります。
オーバーヒートとはエンジンが著しく加熱されて、温度が高くなりすぎた状態のことをいいます。
高温によってエンジンが異常状態に陥り、エンジンがうまく回転しなくなってノッキングを起こす、スピードが出なくなる、アイドリングの回転数が不安定になるなど、さまざまな症状を起こします。
こうなると、事故を起こしやすくなるので非常に危険です。
このためバイクには、エンジンを冷やすための冷却装置が必ず取り付けられています。
オーバーヒートを起こしやすい空冷エンジンに注意
バイクの冷却装置は水冷式と空冷式が一般的ですが、最近では水冷式が増えてきました。
しかしハーレーの場合、空冷式の冷却装置が使われているエンジンを搭載しているモデルが大半です。
空冷式エンジンとは昔ながらの冷却方法で、バイクが走るときに受ける風で、エンジンを冷やすという素朴な方法です。
このため、気温が上がる夏場は上手くエンジンを冷やすことができず、オーバーヒートを起こしやすいというデメリットがあります。
特に、バイクが止まっている状態では風を受けることができません。
街なかの道路は渋滞しやすいですから、エンジンを回しているのにバイクを走らせていない状態が続きます。
このような状態ではエンジンが冷えませんから、オーバーヒートを起こしやすくなります。
ハーレーはオーバーヒート防止対策をしっかりと
では、どうすればオーバーヒートを防ぐことができるのでしょうか。
まず、エンジンの温度が上がりすぎないように、ときどき休憩してエンジンを止めて、マシンを休ませることが大切です。
そして、定期的なオイル交換もオーバーヒートの予防になります。
オイルが劣化すると、エンジンに負担がかかり、オーバーヒートを起こしやすくなるからです。
ハーレーのメンテナンスで、オイル交換は非常に重要です。
エンジンオイルの交換の目安は、走行距離2500キロです。
また、油温の上がり過ぎにも気を付けましょう。油温を上げないためにも、こまめに休憩を取りましょう。
そして、エンジンオイルの過熱を防止して、オーバーヒートを防ぐ最も効果的な方法が、オイルクーラーです。
オイルクーラーを取り付ければ、油温の上がり過ぎを防げますから、オーバーヒートに非常に効果的です。
オイルクーラーを付けると、冬場にオイルが冷えすぎるのではないかと心配する人もいますが、クーラーカバーをかぶせるようになっているものや、サーモスタット付きのオイルクーラーも販売されています。
ただ、東京などではオイルクーラーを付けていても、ほとんど問題がないようです。
大切なエンジンを守るために、オーバーヒートには十分に注意しましょう。